【全二話】浄水場で働くにはどうしたらいいのか。私は仕事中に会社を抜け出して面接に行きました。笑【前編】
はいどうも、やんやんです。
私が浄水場で働いてるという事を教えると、高確率で質問される話題のトップ3に「どうしたら浄水場で働けるの?」という質問があります。
たしかに、求人誌にはなかなか掲載されることがないレアな業種かもしれませんね。
私もほとんど見たことがありません。
では「どうやって浄水場で働くことができたのか」今回紹介していきたいと思います。
友人の紹介になるのか?
そもそもなぜ浄水場で働こうと思ったのかと言うと、単純に友人の紹介です。
私の友人がすでに浄水場で勤務しており、退職者が出たから人を探していると聞いて、なんとなく面白そうだなと思ったのがきっかけですね。
当時、私はIT企業に勤めていましたが、ブラック過ぎて今すぐにでも辞めてやろうと思っていたんですよ。
そんな時に、待遇も良く休みも今より多い。
さらに浄水場は無くなることがないから食いっぱぐれないよと聞いたら興味持つに決まってますよね。
とまあ、こんな感じで転職を決意したわけですが、友人のコネで入社できたわけではありません。
というのも、浄水場で働くには経験(1年以上の実務経験)があるか、もしくは臨時職員として1年間働くかのどちらかしかありません。
経験なんてないし、必然的に臨時職員の選択肢しかないわけですよ。
なので臨時職員になるにはどうしたらいいのか聞くと、、、
普通にハローワークで求人を掲載しているとのことです。
「意外と普通に載っているんだな」と思っているとさらに友人はこう言いました。
「でも一瞬で消えるよ。」
ん?一瞬で消える?最初意味が分かりませんでしたが、話を聞くと・・・
1年間のうちの2月か3月に1週間程度掲載するらしいんですよ。
何故、掲載期間がそんなに短いのかと言うと、待遇が良すぎて求職者が殺到し一瞬で決まるからです。
つまりこういうことです
- 2月か3月に募集を始める
- 待遇が良すぎるため殺到する
- 人がすぐ決まるから1週間も掲載されない
- それを逃したら来年になる
- 見つけたらすぐに行動!!
実際、私が浄水場の求人を見つけた時も他の求人と比べてアホみたいに給料が高くて、他の求人が霞んで見えました。そりゃ殺到するわと思いましたね。
逃したら来年・・・。
今すぐ転職したい私は、それから毎日ハローワークをチェックする日々が始まりました。これがたしか1月下旬だったと思います。
そして3月のとある日、ついに浄水場の求人が掲載されているのを確認しました。
たしか月曜日の朝でしたね。
それを見た瞬間、もうね、ドキドキが半端なかった。
その日はずっとドキドキしていて仕事が手に付かないぐらいでしたね。
でもここからが問題でした。
どうやってハローワークに行くか。
この問題をクリアしない限り、転職どころか面接すら行けません。
当時の会社はブラックだし、有給なんて急に申請しても通るはずがありません。
どうするか悩んだ結果、同じチームの先輩に相談し、2日分の仕事を1日で片付ることが出来たら有給使えばいんじゃね?ということになりあっさり解決。
それから翌日の火曜日は馬車馬のように働きましたよ。
ただでさえ激務でこれ以上ペースを上げるのは無理だと思っていましたが、死に物狂いでやると案外どうにかなるんだなと思いました。
そんなこんなで、どうにか有休を申請することができ翌日水曜日はお休みを貰うことができました。
めでたしめでたし・・・と言いたいところですが、人気求人ですからハローワークに掲載されていても、もう募集が終了している可能性もあるので、震えて寝たのを覚えています。
ハローワークに行きました
そして水曜日。そっこーハローワークに行き面接をしたい旨を伝えると・・・
「あー、その求人もう決まっちゃったらしいよ^^」
と言われ絶望。
いやいや。まだ掲載3日目だよ?早すぎない?やだやだ(´;ω;`)←ほんとにこんな顔しました。
そんな私を見て不憫に思ったんでしょうね。ハローワークのおばさんが、
「もしかしたらまだ募集する可能性もあるし、とりあえず電話だけしてみる?」
と言ってくれて確認までしてくれました。サンキューばっば^^すると・・・
「あともう一人採用したいから、今すぐ面接に来れるなら面接するよ」
とのこと。
水道の神様は私の事を見捨てていませんでしたね。
それからファインプレーをかましたハローワークのおばさんに何度も頭を下げお礼を言ったのを覚えています。
その後、無事面接にありつけました。
面接内容は普通だったので割愛しますが、どうやら2名の募集に10名集まったそうです。たった3日で。
そのうち1名は既に採用が決まって、残り1枠に私を入れて9名が手を挙げている状態です。
正直、採用されないだろうと思いましたよ。
これといった資格や経験があるわけでもなく、半分ノリで面接に来たようなもんですよ。
ただ勝算が全くなかったわけではありません。
求人票の募集要項に「できたら工業高校出身者希望」的なことが書かれていることを見逃していません。
というのも、私は工業高校出身(とはいっても機械や電機は知りません)なのでワンチャンあるなと思っていたし、面接の際にも工業高校出身と言うところに食いついて来たので、まじでワンチャンあるなと。
そして面接が終わり、その日の夕方に連絡が来ました。
その結果、合格・・・と思ったら、どうやら二次面接的な奴があるらしい。
しかも、翌日に。
まさかの事態ですよ。明日は普通に仕事なんだけど、どうしよう(´・ω・`)
という事で次回に続きます!
浄水場の見学はいつ頃がいいのか?
はいどうも、やんやんです。
浄水場に見学に来る小学生、いっぱいいますね。
今日もどこかの小学校が見学で訪れていましたが、見学担当の職員はいつも忙しそうにバタバタしていますよ。
また、見学する日程を決める先生方の中には、「その日はほかの学校が入っています。申し訳ないのですが他の日にできませんか?」と案内された経験のある方はたくさんいると思います。
浄水場ではほぼ毎週、いや・・・忙しい時期は毎日見学が入っており、絶対どこかで見学の日程が被る小学校が出てきます。
そんな時は、合同でやるか日程をずらしてもらうしかない時もあり申し訳ない思いです。
見学予定でいっぱいの浄水場ですが、比較的すいている時期もあるので紹介したいと思います。
その時期に見学の予定を組むと、ほかの学校ともかぶらずにスムーズに予約をすることができると思うのでおすすめです!
おすすめは4月か11月
はい、おすすめは4月か11月です。
この時期は比較的見学する学校が少なく予約しやすい時期となっています。
また気温もまだ温かく天気も安定しているので、浄水場見学以外でも遠足や職場体験にはもってこいの時期だと思います。
11月はまあまあ寒い日もありますが、天気が良ければギリ行けるので頑張りましょう。
逆にこの時期はヤバイというのが5月から7月です。
GWあけ~夏休み前までは地獄
はい、GWが終わると見学ラッシュが始まります。
このラッシュは大体夏休み前まで続くので、この時期に予約を入れることができない場合は9月か10月に入れるしかないです。
9月10月は運動会があるので学校側も日程的にはきつくなると思い、中には見学を中止する学校もあるとかないとか。
そうならないためにも早めの見学をおすすめしています!
浄水場の仕事内容を紹介!普段どんなことをしているのか
はいどうも、やんやんです。
浄水場では見学対応をしているところがあります。
主に小学生の社会見学の一環として浄水場を見学していますが、県外のお偉いさんや米軍の関係者が見学に来ることもありますね。
普段みんなが使っている水はどこから来ているのか、どのようにして作られるのか、知らない方のほうが多いと思います。
小学校の時に見学したことがある方でも、遠い昔の事で記憶にないという人もたくさんいることでしょう。
という事で今回は、浄水場の仕事内容について紹介していきたいと思います。
全国の浄水場が全く同じ仕事内容かと言われると違うと思うので、私が働いている浄水場の仕事内容でお伝えしていきたいと思います。
浄水場のお仕事は大きく分けて3つ!
ざっくり分けると、場内・場外・水質検査の3つです。
全部を紹介するとかなーり長くなるので今回は、場内の仕事だけを詳しく紹介していきます。
場内
場内の仕事は、大きく分けて4つあります。
- 運転管理
- 電気担当
- 機械担当
- 土木担当
運転管理
運転管理の仕事は、1日にどれぐらい水を処理する(作る)かを今までのデータを見ながら計算します。これを水量調整といいます。
この水量調整は毎日微妙に違い、天気・季節・行事ごとに大きく影響されます。
例えば、夏の暑い日であれば、たくさん洗濯するしシャワーを浴びる回数も多く、水を大量に使うだろうと予想します。
そして、過去の同じような季節・時期の水の使用量を確認しながら、今日はおそらくこれぐらいは使うだろうとおおよその量を決め、浄水場での処理量を増やしたり減らしたり調整します。
また予想が外れることも全然あるので、予想より使用量が多い・少ない場合のどちらに倒れても対応できるように調整しなければいけません。
水を多く作り過ぎてもオーバーフローするかもしれないからダメだし、逆に少なすぎると断水する危険性があるので、いい塩梅の調整が必要です。
この水量調整は、経験を積まないとマジで難しいです。
初めのうちはベテラン職員とともに2~3名で使用料を予想し水量調整するので、初心者にいきなり全部任せるという事はありませんが、いずれは1人で行う業務です。
そしてこれが出来るようになって、ようやく一人前って感じですね。
電気担当
電気担当は、主に設備の電気周りの保守点検です。
場内外の機械が停電の際に自家発電でちゃんと動くのか、故障する箇所がないのかを点検しています。
また、電気の使用量なども細かくチェックしており、電気代の削減のためにどのように浄水場を運用していけば効率がいいのか研究しています。
正直、電気担当の仕事はやってること自体が難しいので説明するのが難しいです。笑
機械担当
機械担当は、設備の修理や維持管理をしています。
場内外の機械、たとえば薬品の注入機や送水ポンプが故障した際の修理や、修理業者との調整などが主な業務ですね。
電気担当と仕事内容が似てるところもありますが、どうやら、目に見える物を修理するのが機械担当で、それ以外の電気関係の故障が電気担当らしいです。
はい、正直よくわかっていません。笑
土木担当は、場内・外の工事を業者に依頼する工事絡みの業務が多いです。
また漏水など管路事故の際に、現場での作業・交通誘導、工事業者への連絡や調整など様々な業務を同時に行うので、経験・判断力・コミュニケーション能力が必要です。
まとめ
以上が主に浄水場内での仕事です。
これ以外にも、場外での仕事や水質検査の仕事などいっぱいあるので後日紹介したいと思います。
水道水の塩素を抜くと危ない?飲むとどうなるのか
どうも、やんやんです。
よく「水道水のカルキ(塩素)を抜く方法」だとか「塩素の除去方法」について書かれた記事がネットに溢れかえっていますね。
そんなにみんな水道水の塩素が気になるのでしょうか。
たしかにアトピーの方の場合は、塩素が強すぎると肌がピリピリするとか、アトピー肌を悪化させるから塩素を抜く必要があると話を聞いたことがあるのですが、それ以外で塩素を気にする方はきっと体への影響、健康被害がどの程度かを気にしていると思います。
塩素が入っていることによるデメリットって、ニオイが気になる事ぐらいで正直、塩素が体に及ぼす影響ってほとんど無いです。
実際に水道水は、厳しい基準が設けられた水道法によって残留塩素濃度(水道水中に含まれる塩素の濃度)がキッチリ管理されており、その基準を逸脱する運用をして水を作っている浄水場はありません。
ちなみにこの水道法の基準は、平均体重50㎏の人が1日2リットルの水を生涯にわたって摂取しても健康被害のない量と決められています。
そのため水道水は基本的に安全なんです。
浄水場で働いている私からすると塩素が入っていない水のほうがよっぽど危険だと言えます。
水道水の塩素を抜くとどうなるのか
煮沸なり浄水気を使うなりして塩素を抜いた水道水は、真水になり塩素臭(カルキ臭)がしなくなる・トリハロメタンが少なくなるというメリットがあります。
これだけ聞けば「やっぱ抜いた方が良いじゃん」と思いますよね?
たしかに塩素臭はかなり緩和されますが、トリハロメタンの量は正直そんなに変わりません。
というのも、水道水中のトリハロメタンの量も水道法によって厳しく管理されている為、そもそも水の中のトリハロメタンの量が少ないんですよね。
さらに、浄水場では水道法より厳しい基準で運用しているので、もはや気にしてもしょうがないレベルです。
逆に、塩素がない事で雑菌が繁殖しやすい環境になり、こちらの方がよっぽど健康への悪影響が懸念されます。
特に夏場になると温度が高くなりやすく、雑菌の繁殖しやすい環境になりやすいです。
例えば、、、麦茶を作ったけど冷蔵庫に入れるのを忘れて常温で放置してしまった場合、その麦茶はもう口にしない方が良いです。
ただでさえ菌が繁殖しやすい夏場に、菌の栄養分になる麦茶はそっこーで飲めなくなります。
麦茶を冷蔵庫でしっかり保管している場合でも、あまり長期間保管はせずに1~2日で飲むようにした方が良いですよ。
まとめ
水道水の塩素を抜くと、塩素臭がしなくなるメリットはあるものの、雑菌が繁殖して危険な状態になるというデメリットがある事を忘れないでほしいと思います。
これは水道水に限った話ではなく、ミネラルウォーターやウォーターサーバーであっても、塩素が入ってないために雑菌が繁殖しやすい環境にあるということをお忘れなく。
中の人が教える浄水場の高度処理について!トリハロメタン対策にはこれだぜ
どうも、やんやんです。
先日、水道水のトリハロメタンについて書きました。
塩素とフミン質が合体してトリハロメタンになるよー的な内容で、浄水場ではいろいろ対策してるよ!とお話ししましたが、今回はそのお話の続きという感じです。
ということで、浄水場の高度処理について紹介したいと思います。
高度処理とは?
浄水場の処理工程は基本的に、着水井⇒混和池⇒沈殿池⇒ろ過池⇒浄水池といった感じです。
でも水質が悪い水源から取水している場合、この基本的な処理だけじゃ対応しきれずにカビ臭がしたり水に若干色がついていたりと、おいしい水を作れない場合がありました。
そこで登場したのが「オゾン処理」「活性炭池」「高速ろ過池」の三つからなる高度処理と呼ばれる処理方法です。
高度処理を通すことによって、カビ臭やトリハロメタンなど今まで対応が難しかった問題を解決することができました。
ちなみに、処理の工程は通常処理のろ過池の後ろになります。こんな感じ↓
着水井⇒混和池⇒沈殿池⇒ろ過池⇒オゾン処理⇒活性炭池⇒高速ろ過池⇒浄水池
それでは「オゾン処理」「活性炭池」「高速ろ過池」について紹介していきます。
オゾン処理
オゾンは非常に強力な酸化力を持っており、通常の処理方法では取り除くことが難しい有機物質を分解することができます。
その結果、トリハロメタンの発生の原因である有機物質の低減ができ、さらに色度・異臭味の問題を解決することができ、より安全でおいしい水を作ることができます。
活性炭地
活性炭の優れた吸着力により、オゾンで分解した有機物質を吸着して取り除き、さらに活性炭に生息する微生物によって有機物質を分解します。
活性炭によって有機物質を吸着&分解することによって、今まで取り除くことのできなかったカビ臭や有機物質をほぼ処理することができました。
高速ろ過池
活性炭池を通すと微粉炭とよばれる細かい炭が流れてきます。
その微粉炭や細かいゴミ、有機物質を凝集剤によって塊にし、それを受け止めろ過するのが高速ろ過池の役割です。
キレイになった水をさらにろ過して、水中のゴミをほぼ完全に取り除くという事ですね。
まとめ
高度処理を通すことによって、今まで対処が難しかったトリハロメタンやカビ臭の対策ができ、さらに水をきれいにすることができます。
今現在、高度処理を備えている浄水場は全体の約30%と言われていますが、いつの日かすべての浄水場に高度処理が備えられる日も来ると思います。
はよこい!以上
水道水にはトリハロメタンが含まれている⁉飲んでも大丈夫ですなの?
どうも、やんやんです。
今回はトリハロメタンについてお話ししたいと思います。
トリハロメタンとは?
トリハロメタンとは何ぞや?と言う方のために簡単に紹介すると、、、浄水場で消毒・殺菌用に使われる塩素と、水の中に含まれるフミン質などの有機物質と化合して生成される有機塩素化合物の一種です。
まあ簡単に言うと、塩素とフミン質が合体して生まれる物質です。
クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルムの4種類からなり、これを全部一緒にして総トリハロメタンと呼んでいます。
総トリハロメタンは発がん性や催奇形性が疑われている危険な物質で、特に水道水の中の総トリハロメタンが環境汚染物質として取り上げられることがよくあります。
ちなみにクロロホルムに関しては、肝機能障害や腎機能障害を引き起こすとされています。
この危険なトリハロメタンが発生するなら「塩素を入れなければいいのでは?」と思いますが、水道法によって決められているので、浄水場では絶対に塩素を入れています。
簡単に解決できる問題ではないんですよねー。
しかし、浄水場が何もトリハロメタン対策をしていないわけではありません。しっかりしていますよ!
浄水場でのトリハロメタン対策
- 塩素の注入量を最小限に抑える
- 塩素を最後の工程で入れる
- 原水の有機物質を減らす
塩素の注入量を最小限に抑える
これは当然の事と言えば当然なんですが、塩素の注入量を減らせば、フミン質と合体する塩素の量が少ないので、トリハロメタンの発生を抑えることができるという訳です。
塩素を最後の工程で入れる
トリハロメタンは、塩素とフミン質の接触時間が長ければ長いほど多く発生するので、接触時間を可能な限り短くするために、浄水場ではなるべく水処理工程の最後の段階で塩素を注入するようにしています。
原水の有機物質を減らす
原水の中の有機物質を少なくして、トリハロメタンの発生量が抑えるという考えから生まれた方法で、原水中の有機物質やゴミを凝集剤によって取り除いた後に塩素を入れるという事です。
上記3つの方法をまとめると、、、
凝集剤を入れて原水の濁り・ゴミ・有機物質を取り除く
↓
キレイになった水に水処理の最後の工程で入れる
↓
必要最低限の量を注入する
という事になります。これだけでも従来よりトリハロメタンの発生を抑えることができますが、実はもっといろんな方法でトリハロメタンの低減に努めているんですよね。
この話についてはまた後日記事にしたいと思います!以上。
水道水はそのまま飲んでいいのか?浄水場で働いている私が教えます!
どうも、やんやんです。
私は浄水場で働いているのですが、友人からよく「水道水って安全なの?」「そのまま飲んでも大丈夫なの?」といった質問をよく受けます。
どうやら、塩素のニオイ(カルキ臭)が気になってたり、身体によくないものが含まれているのではないかと心配しているようでした。
皆さんも同じような心配をしたことがあるかと思うので、今回は「水道水はそのまま飲んでいいのか?」という記事を書いてみました。
私が浄水場で習ったこと、先輩社員から教えてもらったことを紹介していきたいと思います。
結論:水道水はそのまま飲んでも大丈夫!
先に結論から書きますが、水道水はそのまま飲んでも大丈夫です。
日本の水道水は、水道法という厳しい基準が設けられた法律でガッチガチに守られています。
ざっくり説明すると、水の中に含まれている成分を基準値以下にしなさいよ!という法律で、厚生労働省が定める水質基準項目と基準値(51項目)を絶対に守らなければいけません。
そしてこの項目と基準値は、平均体重50kgの人が一日2リットルの水を生涯にわたって摂取しても健康に被害のない量として定められています。
「水道法 成分」とかでググるとすぐに見つかるので、気になる方は調べてみてはいかがでしょうか。
かなり厳しい基準を設けている水道法ですが、浄水場では水道法より厳しい基準で水を管理しています。(私たちは管理基準って言ってます)
例えば、どれぐらい濁っているかを表した数値の濁度で見てみると、、、
水道法では1度以下となっていますが、私が勤務する浄水場の管理基準値は0.05度以下で管理しています。
もしこれを超過した場合、事故として扱われます。(いろんな現場対応とか報告書とか書かないといけないので大変です。)
こんな感じで、浄水場の水は水道法より厳しい基準で管理されているので、水道法の基準を破って運用している浄水場はありませんし、もしあった場合、それは大事故として確実に新聞に載ります。
塩素のにおいはどうにかならないのか
次は水道水特有のあのにおいについてです。
あのにおいの素は何なのかと言うと、水の消毒用に使っている次亜塩素酸ナトリウムという塩素です。
これが入っているおかげで殺菌でき、ある程度の期間水を放置しても腐ることなく品質を保てるという訳です。
水の中にどれぐらい塩素が入っているかを示した値が残留塩素濃度(残塩濃度)で、これも水道法や浄水場の管理基準で固く守られています。
塩素臭がしない⇒=塩素が入ってない⇒細菌が繁殖している可能性大!ということになるので、このにおいは安全の証ということですね。
それでも、法律で守られているとは言え「塩素臭くて飲めねえよ!」という方はたくさんいますし、浄水場にも何度かそういう苦情が届くこともあります。
その場合は市販の浄水器を使うか、一度煮沸して飲んでみてください。そうすることでほとんど塩素が飛んでにおいがしなくなります。
また、煮沸した場合は真水になるのでバイ菌が繁殖しやすいという事も忘れずに。常温では保存せずに冷蔵庫で冷やして早めに飲みましょう!
まとめ
水道水は、水道法でガッチリ守られているからそのまま飲んでも大丈夫とお話ししましたが、それでも不安な方もたくさんいるかと思います。
そんな時は無理して水道水を飲まなくてもいいです。水道水がなくてもミネラルウォーターやウォーターサーバーでどうにかなります。
正直、水道水・ミネラルウォーター・ウォーターサーバーって大差ないです。
あとは自分が何を信仰するかどうかですね。もうほとんど宗教と一緒です。笑
自分が信じている物、慣れている物で生活するのが一番だと思います。以上!